スタンプ物語44・上中里駅

大正の面影を残す旧古河庭園

洋館に彩を添えるバラが見事

中央本線が終わりましたので、今度は田端駅以北の京浜東北線(東北本線)で北へ向かいます。
田端の次が上中里駅で、スタンプは徒歩7分の「旧古河庭園」です。大正6年(1917)に古河財閥3代目当主の虎之助によって洋館と庭園が造られました。昭和31年(1956)に都立公園となり、平成18年(2006)には国の名勝として指定されています。なかでも有名なのがバラ園で、春バラ(5月中旬~6月)、秋バラ(10月中旬~11月)の開花期に合わせてイベントが開催されます。

また回遊式庭園も見事で、春は桜、秋は紅葉の名所です。スタンプも設置されていますので、ぜひ訪れてみてはどうでしょうか。入園150円。9~17時。無休。

駅周辺には他にも多くの見どころがあります。駅至近のところには源氏の棟梁・源義家を祀る平塚神社があり、徒歩5分のところには北区防災センター内にある地震の科学館(写真左)が無料で見学できます。さらに5分ほど歩くと滝野川警察署の近くに西ヶ原一里塚(写真右)があります。当時岩槻街道と呼ばれていた通りに置かれた一里塚で、元の位置にある一里塚としては都内唯一のもので、道路改修工事に撤去されそうになったときも東京市長や渋沢栄一の尽力で保存されることになりました。大正11年(1922)には国の史跡に指定されています。
次回の停車駅は王子駅です。

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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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スタンプ物語43・西荻窪駅

善福寺池はちょっと遠いけど

四季折々の自然がいっぱい!

第30回から始まった中央本線沿線の旅も東京支社印での紹介は今回が最後になってしまいました。
スタンプは「善福寺公園と荻」。駅から関東バスで約5分、善福寺下車徒歩5分になりますが、駅から徒歩20分程度ですので善福寺川沿いを歩いて散策するのも一興かもしれません。
善福寺池は上池と下池の2つの池からなり、善福寺川の水源になっているほか、杉並浄水所の水源にもなっています。都立公園として整備されたのは昭和36年(1961)ですが、古来より湧水池として知られていました。周辺には武蔵野の雑木林が残り、春はサクラ、秋は荻の名所として知られています。ただ、上池と下池ではかなり趣が違い、上池はボート場(土・日曜、祝日のみ営業)があって遊ぶことができますが、下池は湿生植物の保護がされており、荻の見られるのは下池になります。

園内の上池にある市杵島神社には源頼朝が奥州征伐の際に飲水を求めて井戸を掘ったが、水の出が遅く弁財天に祈ってようやく水が出たことから「遅野井」(写真左)と呼ばれ、かつての地名にもなっていました。
近くには源頼朝が奥州征伐で戦勝祈願した井草八幡宮(写真右)もあり、境内には文華殿(宝物館)、民族資料館もありますが、文華殿は例祭日の9月30日~10月1日のみ、民族資料館は公開が4~7月、9~12月の第1日曜日、8月の第4日曜(入館200円、10~15時)と限定(10月は別棟で企画展を開催し無料)されていますので、見学したい方は公式サイトでご確認ください。

また西荻窪駅から関東バスで約7分、荻窪警察署前で下車(駅から徒歩なら20分程度)すると、平成17年(2005)3月にオープンした杉並アニメーションミュージアムと荻窪八幡神社があります。杉並アニメーションミュージアムは杉並会館3F部分にあり、藤子不二夫作品に登場する小池さんのモデルとなった鈴木伸一氏が館長をつとめ、アニメ全般の歴史や制作過程などを紹介しています。入館無料。10~18時。月曜(祝日の場合は翌日)休。スタンプもあり、シアターやライブラリーもありますので、1日ゆっくり楽しむことができます。

隣接する荻窪八幡神社(写真左)は旧上荻窪村の鎮守で、前九年の役(1051~62)の際、源頼義が戦勝祈願したと伝わり、江戸城を築いた太田道灌も石神井城主・豊島泰経を攻める際に祈願し、その際に植えた樹齢500年の道灌榎(写真右)が御神木として祀られています。
中央本線は終わりましたので、続いては北に目を向け、東北本線へと進みます。ただし田端まではすでに紹介していますので、次回の駅は上中里駅になります。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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