鉄道駅詣で拝受?する『鉄印』が第三セクター鉄道40社で開始

鉄道が主役の旅スタイルを応援する見どころ案内

[場所]第三セクター鉄道等協議会加盟40鉄道

日本に第三セクター鉄道は数々あるが、その中で旧国鉄線・鉄建公団建設線・JR線を転換の40社が参加する「鉄印」なる風習(笑)が2020年7月10日からスタートした。
「鉄印」とは、第三セクター鉄道等協議会加盟40社の代表駅にて拝受できる、神社や寺院の御朱印帳をモチーフにした鉄道版のオリジナル印のことで、これを受けるためには同協議会が作成した御朱印帳のような冊子「鉄印帳」が必要になる。
鉄印を記帳してもらえるのは各鉄道の指定窓口がある駅で、したがってその路線に乗り、目的駅まで行かなくてはならない。
これは鉄印帳をまとめる目的で駅めぐりをする、といった楽しみ方の提案ともいえる。まさに新しい旅スタイルの出発点といって良さそうだ。
鉄印帳の価格は2,200円(消費税含む)、とりあえず限定5,000部で、加盟各鉄道会社の指定窓口で販売する。鉄印の拝受には、やはり各鉄道会社の指定窓口にて乗車券の掲示が必要で、記帳料は300円~となっている。
鉄道会社によっては駅長さん自らに墨書きしていただける駅もあるとのことなので、そんな場面に出くわせば駅詣の証しとして、最高の記念になることだろう。

鉄印帳のイメージ。タイトル写真は鉄印のサンプルで、右には くま川鉄道湯前線 の鉄印が載っているが、この2020年7月4日の水害でコレの拝受がどうなるか気になるトコロではある。画像:タイトル写真とも株式会社日本旅行
「鉄印」を拝受できる参加鉄道会社は、上記もしたが旧国鉄線・鉄建公団建設線・JR線を転換の40社で、概ね北から南西へ順に、
道南いさりび鉄道、三陸鉄道、IGRいわて銀河鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道、山形鉄道、阿武隈急行、会津鉄道、野岩鉄道、わたらせ渓谷鐵道、真岡鐵道、鹿島臨海鉄道、いすみ鉄道、北越急行、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、のと鉄道、天竜浜名湖鉄道、愛知環状鉄道、明知鉄道、長良川鉄道、樽見鉄道、伊勢鉄道、信楽高原鐵道、北近畿タンゴ鉄道(京丹後鉄道)、北条鉄道、智頭急行、若桜鉄道、井原鉄道、錦川鉄道、阿佐海岸鉄道、土佐くろしお鉄道、平成筑豊鉄道、甘木鉄道、松浦鉄道、南阿蘇鉄道、肥薩おれんじ鉄道、くま川鉄道、になる。
どの駅で用意されているかや記帳受付時間は、加盟各鉄道会社のホームページなどを検索・参照していただきたく、お願いしたい。
なお、四国の阿佐海岸鉄道はDMV(デュアル・モード・ビークル)転換後からの開始となるとのこと。
また、リストを見ての通りなのだが、元JR三セクでも中に青い森鉄道は入っていないので、注意が必要だ。

ちなみにこの情報は株式会社日本旅行の知人からの提供で、同社にて鉄印帳を使用した旅行プラン「鉄印帳の旅」を2020年7月下旬~発売予定とのことなので、情報提供のお礼にそのURLをのせておこう。
日本旅行公式「鉄道の旅」 https://www.nta.co.jp/jr/train/?re
掲出は常時ではないが、いずれ訴求されると思う。

日本旅行のツアー「鉄印帳の旅」第一弾は北東北を予定している。写真は三陸鉄道リアス線田老駅で、車輛は36-Z形36-Z1+36-700形36-706。駅と車輛的にはツアーイメージ。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。