1/80バス車輛プラモデルの大きさってどのくらい?

2021年1月発売のアオシマ1/80スケール「西武バス」キット×16番鉄道模型の車格を比較してみた

アオシマのワーキングビークルシリーズNo.6「1/80三菱ふそうMP38エアロスター(西武バス)」1月から発売中

静岡県の模型メーカー(株)青島文化教材社からAOSHIMAブランドで、1/72~1/80スケールプラモデル働くクルマシリーズの「ワーキングビークル」を2020年6月より販売していて、この中には路線バスもラインナップされているのは既報してあるが、そのうち2021年1月中旬から発売しているNo.6西武バスのキットがヒョンなことから手に入ったので、せっかくだから筆者手持ちのKATO製16番鉄道模型と並べて、車輛の大きさを比較検証してみた。
なお、タイトルではKATO 1/80 のDE10と並べているが、凸形の機関車だと車格の比較に適していないことに気がついたので、記事内では箱形の電車 KATO 1/80 クモハ12052を並べている。

手前が1/80 三菱ふそう MP38エアロスターの車体未塗装状態。奥はKATOクモハ12 052 鶴見線で、サボなど未装着状態。ちなみに、ここまでバスプラモデルを作るのに使った用品類もせっかくなので大きさ比較として並べてみた。
それとバスのボディが未塗装でベースの地肌むき出しなのは、この記事があくまで大きさの比較で、完成見本は後述のプロが作った試作品に出番を譲っているから…という点を理解していただきたくお願いしたい(笑)。

MP38エアロスターはキットではタイヤもホイールも白だった。
MP38エアロスターの車体幅は33mm、車高は41mm。クモハ12の車体幅は約35mm。
線路幅は1,067mmだと1/80で約13mmになるが、HOゲージなので16.5mmとやや広い。
MP38エアロスターの車体長は134mmで、クモハ12は連結器先端までの全長は216mm。
車種は「三菱ふそうMP38エアロスターノンステップ(2PG-MP38FK)」で、上にも記したが、2021年1月発売のキットになる。ではどんな製品なのかを、姉妹サイト「Busfan.jp」2021年1月27日アップの記事から一部流用で紹介しよう。

西武バス「三菱ふそうMP38エアロスターノンステップ(2PG-MP38FK)」モデルを紹介

No.6西武バスの車種は「三菱ふそうMP38エアロスターノンステップ(2PG-MP38FK)」を選定。アオシマのワーキングビークルシリーズ前々回バスのNo.01東京都交通局とNo.02大阪シティバスではMP37だったが、このキットは前回No.5東急バスと同じ現行MP38となっている。
ではまずパッケージ。

パッケージ上面。画像:青島文化教材社
そして次は、モデルの完成した姿をそれぞれでお見せしよう。
なお写真の完成見本画像は青島文化教材社から提供の試作品になる。

左が従来塗装「笹カラー」、右が新塗装「S-tory」カラー。2両写っているが入っているのは1両で、どちらか1両を制作できるという意味。画像:青島文化教材社
左のS-toryカラーは西武バス滝山営業所A0-167とA0-193が、右の笹カラーは西武バス滝山営業所A0-159とA8-895が選べる。
モデルになった三菱ふそうMP38エアロスターがどんなバスかを伝えるため、同製品パッケージ脇下に書かれた説明の文章部分を載せておこう。

パッケージ側面下の説明文。画像:青島文化教材社
では、パッケージを開けて中を見てみよう。ある意味皆がワクワクする瞬間なので、見せて良いモノか考えたが、購入前に見たい人もいると思い、載せてしまった(笑)。お許しいただきたい。

パッケージの蓋を開けると、こんな風に入っている。画像:青島文化教材社
各パーツの写真はBusfan.jpのアオシマ西武バス元記事の方に詳しく出ているので、見ていただきたく、お願いしたい。

1/80 三菱ふそう MP38エアロスター「西武バス」
組立後完成時サイズ:車体長134mm×車幅33mm×車高41mm
価格:3,400円(税別)
JANコード4905083-057255
西武バス株式会社商品化許諾済。

株式会社青島文化教材社
TEL 054-263-2595 (平日9時~16時)
http://www.aoshima-bk.co.jp/

クリアパーツ…ツーポイント能書き(笑)

上々項の車格比較写真を撮るにあたり、キットのシャーシの塗装および組立てをしたのだけど、コレはそれなりに納得のいく形になったが、ついでにクリアパーツの窓枠などの墨入れも一緒にヤッてしまおうと黒塗料を吹いたら、大変無惨な形になってしまった。まぁある意味一種の失敗談だが、この後に同じことをしでかす人が現れないことを願って、ココへ径過を綴っておく(恥)。

■窓枠は筆塗りが大義だったのでは?
クリアパーツの窓類にはマスキングシールが付いているので、コレは吹き付けで墨入れをするんだな…との思い込みが第1の失敗の発端。左側面ドア間の窓(B-13)のリア側表のマスキングシールがなかった時点で、筆者程度の技量に乏しい者だと筆塗りの方が確実だったのでは…ということを悟っていたら、塗装後のハミ出しの拭き取りももっと楽だったろうし、窓枠の塗料ももっと濃く塗装できたろうに…と、マスキングシールを剥がした後に気が付いた(笑)。

右が左側面ドア間の窓の外側。下がリア側戸袋窓で、水色なのはマスキングゾルを塗っているため。
上パーツの裏(内)側。戸袋窓のシールは親切に注意書きがされている。
この戸袋窓内側は筆塗りにした。
そして外側に黒を吹き付け。その内側。
こちらは外側。
窓枠がらみのクリアパーツ吹き付け後の全体はこのような感じ。
■フロントガラス上の方向幕左右の黒は内側から塗る!?
フロントガラスをマスキングシールでマスキングするのは、曲面の関係でかなリ難しい。ということで、筆者はマスキングゾルにてマスキングしてしまった。と、そこまでは普通の行為かなとは思うが、何とフロントウインドウ部(4)のシールを表に貼っていた(笑)。結果として、方向幕左右はクリアパーツではなくともよい形になってしまった。

左下がフロントガラス。マスキングゾルにしたのは我ながらベストなヤリ方の選択だと思ったが、その上部の行先表示シールを表(外)側に貼ってしまったことが、その後にミジメ(泣)な結果をもたらすことに、この時点では気づいていない(笑)。
そして表に黒を吹き付け。
その裏。
左はフロントガラスだが、上のマスキングシールを貼る場所(面)の勘違いにより、結果として行先表示部はせっかくのクリアパーツが意味をなさない存在になってしまったのである(大笑)。右は左側面ドア間の窓で、この際だから並べてみた。
フロントガラス分割ピラーとワイパーのマスキングもかなり難しい。筆者は上記のマスキングゾルが固まってからカッターでくり抜いたが、塗装後にマスキングを剥がすと、塗り分け部分はガタガタになっていた。

マスキングシールのフロントウインドウ(A)(B)は、曲面へはピッタリくっつかないので使用しなかった。
個人の感想になるが、フロントガラス分割ピラーはともかく、ワイパーは樹脂パーツで別にしていただいた方が塗装はヤリ易いのでは…と思った。
実は、クリアパーツへの窓枠塗装には、反対(裏)が透けない方法があることを途中で気がついたのだ。まぁもっとも約50年前の戦闘機キャノピーでの手法にはなるが…、すでに後の祭であきらめた。
その辺も含めて、プラモデルはモデラーが創意工夫をしながら作り上げていくのが楽しいので、こちらの項では筆者の失敗談のみに留め、組立ガイドとしては記していないことを理解していただけたら幸いだ。

フロントウインドーの色差しをミスったので組立説明書の巻末部分の「パーツの…ご注文について」へ眼がいくも、第三者へ譲るために作っているわけではないので、見ないことにする。
なので、記事を読み窓枠ピラー部を筆塗りにして失敗した場合も、当サイトおよび筆者は一切責任が取れない点を申し添えておきます。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。