車窓を楽しませてくれる遊び心溢れた工場オブジェ・東の横綱

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[場所]JR常磐線 取手-藤代
当サイト2018年10月12日アップの「ビール発酵貯蔵タンクが巨大なグラス生ビールに見える瞬間」(←その記事はココをクリック)で、キリンビール名古屋工場を紹介しているが、そんな工場の一角を利用した、ここで何を作っているかをアピールしている、アイデア溢れるユニークな造形物がまだ他にもないかと、自分なりに思い返したところ、まず JR常磐線 取手-藤代 間にあるカップヌードルの巨大オブジェが思い浮かんだので、さっそく眺めてきた。

常磐線下り列車に乗車した場合、取手駅を出てから約3.5km地点の左(北)側に巨大カップヌードルが見えてくる。湯気を立ち昇らせた光景に遭遇すると、なんとも食欲をそそられる気持ちにさせてくれる。
常磐線の線路からは至近で250mほどの距離の国道6号沿い。付近は水田地帯なので、電車と絡めた写真が撮影できる。車輛は531系。ちなみに上々のタイトル写真の電車は657系。
カップヌードルの巨大オブジェは茨城県取手市にある日清食品関東工場の排気筒に取り付けられたもの。場所は上々写真では下り列車に乗車した場合の位置を紹介したが、現地へ行くなら藤代駅からが近く、約2km地点の線路北側になる。
大きさは高さ6m、カップ上面の直径5.4m、カップ底面の直径は3.6mで、制作されたのは1983年とのこと。
日清食品の工場なので、湯気が立ち昇る排気筒に自社製品のビッグサンプルを付けたくなる発想は解らないでもないが、本当に付けてしまう日清食品さんには敬服する。

工場全景の南東側からの眺めで、巨大カップヌードルは工場の南西側に立っている。湯気が立ち昇っている時は遠くからでも見付けやすい。車輛は531系。
なお、カップヌードルのオブジェはこの日清食品関東工場の他、湯気が立ち昇らない高置水槽ながら、滋賀工場と下関工場、グループ会社の札幌日清千歳工場にも造られている。
このうち、滋賀工場の巨大カップヌードルは JR東海道新幹線 米原-京都 間で、下関工場の巨大カップヌードルはJR山陽本線 埴生-小月 間で車窓から眺めることができるので、ご存知の方も多いだろう。
ただし、こちらは上記のとおり高置水槽のため湯気がモクモクと吹かないので、関東工場の巨大カップヌードルに軍配を挙げさせていただいた。
それでは、巨大カップヌードルの裏側(常磐線から見て)がどうなっているのかも眺めてみよう。

西方の「CUPNOODLE」のロゴが正面から見える側からの眺め。
北方の「NISSIN日清食品」のマークが正面から見える側から眺めたところ。これ以上東(左)へ回ると排気筒は工場の建物にかくれてしまう。
東の横綱があるなら、西の横綱があるのでは?と思った方は多いのではないだろうか。それは数週間後のアップに乞ご期待ということにしておこう。
ちなみに、JR東海道新幹線 米原-京都 間、もしくは、JR山陽本線 埴生-小月 間にある巨大カップヌードルの高置水槽ではないことは事前に記しておく。

山陽本線 埴生駅から下り電車に乗った場合、5kmほどの地点の車窓左手に巨大カップヌードルが見えてくる。ただしこちらは高置水槽のため湯気は出ない。
ところで、常磐線 取手-藤代 間と聞くと交直切換デッドセクションがある区間としての知名度が高いだろう。ということで、せっかくなのでそのデッドセクションの写真もお見せして、この記事を締め括ることとしよう。

交直切換デッドセクションは藤代駅から取手寄りに1.2kmほどの地点、ちょうど巨大カップヌードルと藤代駅の間にあって、住宅街の脇道から間近に眺めることができる。写真では左手前側が取手方で直流1500V、右奥側が藤代方で交流20kV50Hz、電車は531系使用の下り普通土浦行。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。なお「東の横綱」の判断は、鉄道路線から見える物件が対象で、あくまで個人の感想である点を申し添えておきます。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。