士別軌道のモノコックバスはエンジン故障により運行再開未定

エンジン復活へ向けてクラウドファンディングなどでの協力を呼び掛け…

[場所]JR宗谷本線 士別駅前北北東約300m士別軌道本社

いまや稀少な存在の現役モノコック路線バスである、北海道の士別軌道『日野K-RC301-P 1982年式』は、2025年シーズン半ばの6月末にエンジン故障により運行を休止したが、本年2026年のシーズンもこのエンジン故障により当面の運行ができない状況になっている。

士別軌道の本社車庫にて。ココの日野K-RC301-Pは窓を横にスライドさせて開閉するタイプ。屋根上のマーカーはオレンジレンズを装備。非常口の後ろにルーバーを備えている。
モノコックバスの登録は抹消しておらず、この後の望みとして、エンジン復活に向けて、とあるエンジニア有志の方々が手を貸していただけるとのこと。そしてこれによる「クラウドファンディングなどのご協力、何卒、お願い申し上げます。」のお願いも「令和8年度レトロなバス『無料バスで日向温泉に入りに行こう!」のニュース・リリース内に添えられている。

「令和8年度レトロなバス『無料バスで日向温泉に入りに行こう!』」とは…

2026年(令和8年)、士別軌道では31号車(1994年(平成6年)日野製U-HU3KPAA)車齢31年のレトロなバスを、中多寄線(日向温泉経由)で期間運行するが、この路線の「日向温泉」停留所での乗降に限り、北海道士別市の助成により運賃が無料となるというキャンペーンを開催するのこと。

士別軌道31号車。日野U-HU3KPAA 1994年式 イメージイラスト。画像:士別軌道
キャンペーン期間は2026年4月25日(土)~10月25日(日)…※毎週水曜日(日向温泉休業日)を除く。
※日向温泉以外での乗降は、正規料金が掛かるのでご注意ください。

「令和8年度レトロなバス『無料バスで日向温泉に入りに行こう!』」URL。
www.s-kido.jp/img/page-top/20260401-kyanpen.pdf

『日野K-RC301-P 1982年式』のエンジン故障の状況や見通しについてもコチラのニュース・リリース内に出ています。

運行会社の士別軌道について

このバスを運行しているバス会社の『士別軌道』という社名の「軌道」という字にも興味を抱いた方がいるかと思う。
士別軌道は1919年(大正8年)設立の軽便鉄道会社だが、1959年(昭和34年)に軌道線全線を廃止して、バス・トラック会社になり、1988年には貨物運送事業を廃止して、現在の会社形態になっている。バス会社になっても創業時の社名を使用しているところにはコダワリを感じる。

士別軌道本社待合室に展示してある過去写真のうち、鉄道車輌が写っている一枚。
士別軌道本社は、JR宗谷本線 士別駅の北北東300mほどの場所にあることを申し添えておく。

士別軌道株式会社URL
www.s-kido.jp

路線バスの時刻表なども、このURLからリンクしています。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。


[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。