阪神本線で活躍する赤胴車顔?8000系!?

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[場所]阪神電鉄阪神本線 全線など

阪神電車のクリーム×バーミリオンツートンの赤胴車は武庫川線内にて2020年6月2日まで7861形・7890形が限定運行されていたが、同日限りで運用離脱、2020年6月8日~12日付で廃車になり、赤胴車のカラーリングが現役車から消滅した(7890形7890号は武庫川団地に静態保存)。
これにより、赤胴カラーが阪神電車から見られなくなったとはいえ、その印象を強く残す顔面を持つ電車が、阪神本線上で未だ活躍している。

武庫川線は赤胴車がラストまで活躍した場所だった。電車は7961形7968+7861形7868。洲先-東鳴尾にて、2013年8月23日撮影。写真はFH動画からの切り出しになる。
それがこの度紹介する8000系8523Fの元町(姫路)方先頭車の8502号になる(個人の感想です)。

8523Fの梅田方。まぁ通常の8000系の顔面である。今津駅にて。
その8523Fの元町方8502号はカラーリングこそプレストオレンジ×シルキーベージュツートンになったが、赤胴車の面影を残す顔面(あくまで個人の感想です)をしている。側面も元町方(画面左寄り)3両は3801・3901形(7890・7990形)などと似たスタイルになっている。今津駅にて。
こぉ書くと「5001形ジェットカーやて顔面だけなら赤胴顔やんけ。」とツッコミを言われそうだが、こちらは当初からクリーム×ウルトラマリンブルーで登場しているので、申し訳ないが本記事では対象から外させていただきたい。

5001形の顔面も赤胴車顔やんけ…と言われてしまうと、辛いモノがある(汗)。今津駅にて。
ところで5001形だが、2023年度末までに5700系への置き換えが予定されている。

8523Fはナゼ両端Tcの顔面が異なるのか!?

さて、8502号の顔面が他の8000系とはどうして異なるのか?  コレは関西圏の人なら今更ネタとは思うが、8000系の一次車8201Fは赤胴車スタイルで登場しており、8502号はこの編成の梅田方先頭車の元8201号だからになる。

左は8000系の一般的な顔面。右は赤胴車っぽい顔面を持つ8523Fの元町方8502号で、フェイスの差異が解るだろう。甲子園駅にて。
ではその先頭車が元町(姫路)方になり、また両端で顔面がナゼ異なるのか!? それは1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災が関わってくる。
8201F(当時)は[梅田←8201-8001-8101-8102-8002-8202→元町]との編成だったが、石屋川車庫10番線で被災し8001・8101・8202が廃車。現在相棒になっている8223F(当時)は[梅田←8223-8023-8123-8124-8024-8224→元町]との編成だったが、石屋川車庫13番線で被災し8223・8124・8024・8224が廃車になってしまった。
その後この生き残った5両を活用し新編成を組むことになり、梅田方にTc8523を新造、Tc8201は向きを逆転させ機器配置も変更させて「8502」に改番して元町方に換え[梅田←8523(新造)-8023-8123-8102-8002-8502(元8201)→元町]と組み合わせ、編成番号「8523F」になった。
なので、そんな体験をしてきた唯一顔の稀少車8523F8502号に予期せぬタイミングで運良く出逢えたら、まずラッキーといえるかも知れない。

8000系もデビュー時は赤胴カラーだった

これまた関西圏の人には今更ネタだと思うが、8000系は一次車はもちろんだが、二次車以後も登場時には赤胴カラーだった。
どうしてそんな話しをココで持ち出したかというと、筆者がユーチューブへ8000系赤胴カラーの走行シーンの動画を過去2018年12月にアップしてあったからになる(苦笑)。

いまは思い出、赤胴カラーの8000系で、右が元町方。今津駅にて、2013年8月28日撮影。写真はFH動画からの切り出しなのをお許し願いたい。ということで動画もある。駄作だが気が向いたら視聴していただけるとありがたい。URLはコチラ→ https://youtu.be/t_pvKGpO32Y ちなみにタイトル写真も同日今津駅での撮影になる。
なお、阪神本線の赤胴カラー電車が営業運転でラストランをした日付は2015年5月19日で、編成は8000系8239Fだった。

それから、上写真の元動画と同日の2013年8月28日に撮影した8523Fの走行シーンもアップしてあるので、こっちの視聴もぜひ(笑)。
https://youtu.be/gQBblyDIu7M ←URLはコチラ。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。