JR信越本線 笠島駅から見える神秘な岩

前回に『日本一海に近い駅JR信越本線 青海川駅』(←その記事はこちらをクリック)を紹介したが、この路線を通ったことがある方の中には、その直江津駅方の隣にある笠島駅から日本海方向を望むと、漁港の防波堤の先に海へ面して鳥居が4基立っている岩が目に留まり、それが何なのか気になっている人も多いのではないだろうか。

これは『弁天岩』といって、豊漁と海の安全を祈り、海難者の霊を鎮める信仰の岩で、鳥居の奥には祠が建立されている。

弁天岩には錨が置かれている。これは地元猟師が海から引き揚げたもので、江戸時代に行き来していた北前船の「四つ爪錨」であろうと言われている。
弁天岩には錨が置かれている。これは地元猟師が海から引き揚げたもので、江戸時代に行き来していた北前船の「四つ爪錨」であろうと言われている。

弁天岩は陸地と防波堤でつながっており、歩いて訪れることができる。
そしてこの防波堤を渡っていく時に西側直江津駅方向を望むと、入り江の向かいに断崖の岬が見えるが、これは『牛ヶ首層内褶曲』といって、約500万年前に形成された特殊な地層とのこと。当サイトは地層の専門ブログではないので詳しいことを知りたい方は下写真の説明板を読んでいただくとして、とにかく東洋一の規模を誇っているとのことだ。

弁天岩からの牛ヶ首層内褶曲の眺め。岬の付け根付近には2つの鉄道トンネルが貫いているが、左が信越本線の現役トンネルで、右は旧線跡に残るトンネルのレンガ積みの坑門。
弁天岩からの牛ヶ首層内褶曲の眺め。岬の付け根付近には2つの鉄道トンネルが貫いているが、左が信越本線の現役トンネルで、右は旧線跡に残るトンネルのレンガ積みの坑門。
牛ヶ首層内褶曲の説明板。
牛ヶ首層内褶曲の説明板。

牛ヶ首層内褶曲の地層を眺めるには岬の西側斜面の方が、岩肌がむき出しになっているのではっきり確認しやすい。この西側へは笹島駅前の道を右手に進み、坂を登ったらやや太い道路に出るのでそこを右折すると程なく着ける。
地層を道路から見下ろすロケーションになり、その岬の付け根付近の眼下には旧線跡に残るトンネルのレンガ積みの坑門が口を開けているのが見えるというのも嬉しい眺めだ。

牛ヶ首層内褶曲の西側斜面の眺め。地層の上下はほぼ平行で中間のみが褶曲しているのが良く解る。そして気になるのは、やはり右下のレンガ積みのトンネルの坑門だろう。
牛ヶ首層内褶曲の西側斜面の眺め。地層の上下はほぼ平行で中間のみが褶曲しているのが良く解る。そして気になるのは、やはり右下のレンガ積みのトンネルの坑門だろう。
牛ヶ首層内褶曲の岬西側に口を開けるレンガ積みのトンネルの坑門を望遠で撮ってみた。遺構がかなり良い状態で残されているのが解る。高所から見下ろす鉄道模型ジオラマ的目線で眺められ、このトンネルが現役だった頃に思いを馳せたりするのも面白いだろう。
牛ヶ首層内褶曲の岬西側に口を開けるレンガ積みのトンネルの坑門を望遠で撮ってみた。遺構がかなり良い状態で残されているのが解る。高所から見下ろす鉄道模型ジオラマ的目線で眺められ、このトンネルが現役だった頃に思いを馳せたりするのも面白いだろう。

笠島駅から新潟駅寄りに2つめの鯨波駅までの間は『中部北陸自然歩道・A10米山海岸 潮の音の道』として整備されており、歩いてゆくことができる。旧線跡などの鉄道遺構を眺められる道として楽しめそうだが、これからの冬のシーズンには辛いかも知れない。春の訪れを待ちたい。

中部北陸自然歩道・A10米山海岸 潮の音の道の案内板。なぜか牛ヶ首層内褶曲の西側斜面を眺められる地点への道はコースに入っていない。
中部北陸自然歩道・A10米山海岸 潮の音の道の案内板。なぜか牛ヶ首層内褶曲の西側斜面を眺められる地点への道はコースに入っていない。

信越本線笠島駅は、国鉄時代の1951年(昭和26年)に仮乗降場として設置され、翌年に駅に昇格している。
駅と弁天岩との位置関係を解っていただくために鉄道写真も載せておこう。ちなみに、この写真に弁天岩が写っていないが、左下の屋根がエンジ色の建物の左から防波堤が延びており、その先に弁天岩がある。

12時04分頃にRED TEUNDER EF510形が牽引する4060レが通過した。長大満載の貨物列車を見ると、日本海縦貫線が貨物の大動脈であることを解らせてくれる。
12時04分頃にRED TEUNDER EF510形が牽引する4060レが通過した。長大満載の貨物列車を見ると、日本海縦貫線が貨物の大動脈であることを解らせてくれる。