黒部峡谷鉄道2022年は4月27日から段階的に運行開始

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[場所]黒部峡谷鉄道本線 宇奈月-欅平 + α

「鉄軌道王国」を名乗る富山県にある地方鉄道の一つ、黒部川沿いを走る軌間762mmゲージの黒部峡谷鉄道本線の、通称「トロッコ電車」の2022年の営業運転は、4月27日(水)より、まずは 宇奈月-笹平 間の一部区間から開始して、徐々に運行区間を延ばし、5月26日(木)に全線運行へと至るとのこと。

宇奈月-柳橋 間の新山彦橋を渡る上り列車で、右が宇奈月寄り。前から、EDR形×2+2500形(リラックス客車)×6+1000形(普通客車)×7。
営業運転期間と区間は、
4月27日(水)~5月19日(木) 宇奈月-笹平 間
5月20日(金)~5月25日(水) 宇奈月-鐘釣 間
5月26日(木)~11月30日(水) 宇奈月-欅平 間(全線運行)

各期間の運転時刻は下表のとおり。

なお、5月25日(水)までの区間運転期間は往復ともに同じ客車を利用することになる。
そして、主な運賃は下表のとおり。

2022年のトロッコ電車は、11月30日(水)まで運行し、翌日12月1日から翌春までが冬季運休期間になる。
詳細などは下記URLから。
https://www.kurotetu.co.jp

JR北陸新幹線黒部宇奈月温泉前にて黒部峡谷鉄道の車輌を常設展示

JR北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅&富山地方鉄道新黒部駅の駅前広場に、黒部峡谷鉄道で運行していた車輛が保存展示されている。こちらは常時展示なので、運行開始のニュースとは関係ないが、黒部峡谷鉄道の話題が出たので、せっかくだからその写真も載せておこう。
なお、見出しでは北陸新幹線の方を取り上げたが、保存車の位置的には、富山地鉄新黒部駅に近い方寄りに展示されている。

右から凸型電気機関車ED形ED8号+ハ形26号客車+ハ形27号客車。
写真内で凸型電気機関車ED形ED8号の脇に立つ説明板に書かれている文章から、「ED凸形」と「ハ形」(原文とおり)の解説文を記しておこう。
ED凸形 その姿から「凸型機関車」と呼ばれている。昭和9(1934)年に東洋電機・日本車輛により製造され、電源開発や維持管理の資材輸送、旅客輸送、駅構内の入換作業に活躍した。平成6(1994)年まで使用。同じような姿をした凸型機関車は、現在も入換作業や貨物列車の運転に使用されている。」
ハ形 大正15(1926)年に汽車会社により製造された二軸客車。発電所や工事の作業員を輸送するために作られ、平成6(1994)年頃までは観光客の輸送にも使用されていた。現在も同型の客車は、工事関係者を輸送する工事列車に連結されて使用されている。」

富山地鉄宇奈月温泉駅&黒部峡谷鉄道宇奈月駅周辺には見どころ多数

富山地鉄宇奈月温泉駅&黒部峡谷鉄道宇奈月駅の周辺には、鉄道系の展示物がそれなりに点在している。その辺を次回に紹介していくので、乞うご期待。

黒部峡谷鉄道宇奈月駅前の2段高くなっている場所に展示保存されている凸型ED形ED11号+ハ形客車。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。