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[場所]JR石巻線 石巻駅など
宮城県の方ならイマさらネタと思うが、石巻駅から北北東約30kmに位置する登米郡石森町(現・登米市)は萬画家石ノ森章太郎先生の出身地になる。石ノ森先生といえば代表作「サイボーグ009」「仮面ライダー」といった作品の原作者&漫画家ということは、皆さんご存知だろう。そんな石ノ森先生は、石巻市にある石ノ森萬画館のパンフレットによると、「映画好きで、学生時代に自転車でよく石巻に映画を観に来ていた。」という。この度、筆者はヒョンな出来事により、この石巻市へ仮面ライダー1号の「サイクロン号」のモニュメントを探しに行くことになった。
そもそも「サイクロン号」を探しに行く出来事とは、当サイトとは別件になるが、某バイク雑誌のコーナーで宮城県石巻市のチームを紹介することになり、イメージカットとして以前に石巻駅で撮った仮面ライダー1号の写真をページの片隅に入れようとしたトコロ、担当編集者より「バイク雑誌なのでサイクロン号が写っていなければダメ…」と言われてボツってしまったのが切っ掛けで、それならば…と、石巻市にあるであろうと想定される「サイクロン号」を探しに参るに至った。
なお上記では「探しに…」と大げさに記したが、実は石巻市を訪れる前にグーグルマップなどで石ノ森萬画館に「サイクロン号」のモニュメントがいることは調べておいたので、正確には「逢いに…」との表現が合っている(汗)。
石巻駅から石ノ森萬画館へ
石巻駅には再訪数十回はしているが、市内を観光で訪れるのは初になろうか?
石巻駅構内の石ノ森作品のキャラクター装飾は以前に訪れた時よりもパワーアップしている感があったし、仙台駅からの列車も、一部の編成に石ノ森作品のラッピングを施した「マンガッタンライナー」として運行されていたりと、JR東も石巻市の地域振興に貢献しているようだ。この辺の列車の仮面ライダー系ラッピングは、当記事巻末にて改めて紹介する。
■石巻市街地には石ノ森作品のキャラクターのモニュメントがそこココにいる
石巻駅は市街地の中に立地しているけれども、商店街や繁華街などのメインストリートは南側に集中している。目指す「石ノ森萬画館」は石巻駅から南東約1kmの地点にあるので、駅から「石ノ森萬画館」へ行くには、そんな街中を歩いて行くことになる。
駅前広場からやや右(南西)に目をやると石巻市役所(AEON)前に仮面ライダーV3のモニュメントが窺える。
幸先良いスタートに思えるが…。
石巻駅前から駅前大通り左側を歩き「石巻駅前交差点」を左折。
ここまで、サイボーグ009シリーズの003、008、009モニュメント3体、道路反対側にも005&001と、サイボーグ・シリーズのモニュメントはかなり居るけれども、仮面ライダーシリーズのモニュメントにはなかなかお目に掛かれない。
先に申しておくが、この度のレポートのテーマは「サイクロン号へ逢いに参る」なので、サイボーグ・シリーズのモニュメントやオブジェの写真はスルーさせていただいている点を、ご理解いただきたくお願いしたい。
「石巻駅前交差点」からは国道398号(石巻マンガロード)を左折。東南東へ進む。ここからは、南側のコインパーキングの囲いに仮面ライダー1号とサイクロン号の私設イラストが描かれていたり、郵便ポストの上にスカルマンの像が居たり、また石巻市子どもセンターの軒先に仮面ライダー1号の石像が居たりと、それなりに仮面ライダーシリーズが出迎えてくれる。
これで、やっと一安心な気分になる(笑)。
そして、左折してから400mほどの地点にて仮面ライダー1号の変身ポーズのモニュメントが待っていた。
さらに先の、寿町通りとの交差点を渡り右(南)側には仮面ライダーBlackのモニュメントも居る。
次のアイトピア通りの交差点を南方へ右折すると佐武と市のモニュメントが居る。
その先の「アイトピア交差点」を東方へ左折すると さるとびエッちゃん & 星の子チョビン のモニュメントも居る。
この通りの突き当たりに「石巻かわまち交流センター(石巻観光協会)」が建っていて、その裏手にある「中西瀬橋」を渡った中洲に「石ノ森萬画館」が鎮座している。
サイクロン号&仮面ライダー系の展示を見ていこう
「サイクロン号」は、この日は屋外に展示してあった。訪れたのが、初夏の晴天の心地よい陽気の日だったからだろうか? このために「サイクロン号」を、ゆとりあるスペースにおいて四面をじっくりと撮ることができた。
では、続いて仮面ライダー系の館内展示を見ていこう。
なんと、仙石線マンガッタンライナーI(後で紹介)が「ロングバームクーヘン」になったお土産があった。
ちなみに、左のキャラクターは「スカルマン」で、仮面ライダー一族ではないが、仮面ライダーの原型になったキャラクターと言われているので掲載しておく。
石ノ森萬画館のパンフレットによると、館内にはサイクロン号がもぉ1台いるらしいが、この度は写真はパス(汗)。
同館の前には「3.11 東日本大震災伝承板」が設置されていることも申し添えておく。
石ノ森萬画館は一部観覧料が必要なスペースがあったり、開館時間や休館日も季節により変更があるので、その辺りの詳細は、下記「石ノ森萬画館」HPにて。
https://www.mangattan.jp/manga/
石巻駅の仮面ライダー系イラストなど
石巻駅構内の仮面ライダー1号とサイボーグシリーズのモニュメントは巻頭で紹介したが、なんとさり気ないトコロに仮面ライダー1号のイラストラッピングやステンドグラスの装飾があったりする。
「シージェッター海斗」は宮城県石巻市のご当地ヒーローで、2004年3月に誕生した。ということで、ことし20周年を迎えた。
シージェッター海斗については、下記URLにて。
https://sjkaito.com
「マンガッタンライナー」のうち仮面ライダーのラッピングがある3編成を紹介
仙台-石巻 間を結ぶラッピング車輌「マンガッタンライナー」は、現時点で仙石東北ラインに2編成、仙石線に2編成の、計4編成が運行されている。このうち3編成に仮面ライダー系の何がしかのラッピングが施されているので、その3編成を紹介していこう。
■仙石東北ラインHB-E210系C-1編成「マンガッタンライナー風」
HB-E210系C-1編成「風」のサイドには仮面ライダー1号ラッピングが2箇所に施されている。
HB-E210系C-2編成「夢」は、とりあえずサイドをザーッと眺めたが、仮面ライダー系のラッピングは発見できなかった。ドコかにライダーが居たらゴメン。
■仙石線205系3100番台M8編成「I」
205系3100番台M8編成「I」の仙台(あおば通)駅方から2両目が仮面ライダーラッピング車輌。
上の写真は、この度の訪問ではなく、ある秋の晴れた日の撮影のため、光線の関係でカッティングが判りづらくて申し訳ない。
■仙石線205系3100番台M2編成「II」
仙台(あおば通)駅方の前面と、石巻駅方サイドに仮面ライダーラッピングが施されている。
「マンガッタンライナー」HP
https://www.mangattan.jp/manga/liner/
ヒョンな切っ掛けにより書くことになった石巻絡みの記事ではあるが、巻頭で述べた某バイク雑誌の石巻のチーム紹介が載った号はすでに刊行されている。なので以後に、この度撮ったサイクロン号の写真を某バイク雑誌へ掲載する機会はやってくるのだろうか? 謎である。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。