静岡ホビーショー第62回…さんけい篇

ミニチュアペーパークラフトキット駅舎2題

[場所]ツインメッセ静岡

静岡県といえば「模型の世界首都」を名乗っている。その静岡市にあるツインメッセ静岡において「第62回 静岡ホビーショー」が2024年5月8日~12日の5日間(一般公開日は11日・12日のみ)に、静岡模型教材協同組合の主催で開催された。
このことは、2024年5月15日&21日アップ「静岡ホビーショー第62回…鉄道系展示巡覧=前篇後篇」で報じているけれども、その記事の中で「出展メーカー名の末尾に『♥』が付いているブースに関しては、いずれ単独にて、不定期ながら紹介予定…」と予告してあったが、その流れでのブース展示品の中から、この度は「さんけい」のブースを紹介していこう。

SanKeiみにちゅあーとの展示ブース全景。
なお、さんけいの展示製品はペーパークラフトのキットで、陳列されているのはすべて完成見本な点を始めに申し添えておく。それでは、展示品を眺めていこう。

表題のペーパークラフト駅舎のスケールは1/150

取材時期の関係から、もぉ昨年の話になってしまうので、2024年7月発売予定「NEW!!」とは…チョット気になるが(笑)、その展示の中に1/150スケールなつかしのジオラマシリーズ「駅舎J」が陳列されているのを発見したので、まずはこれから紹介していく。

「NEW!!」のプレートの右から、スケール1/80情景シリーズ街角のお店-15、スケール1/220みにちゅあーとプチシリーズ民家-5、スケール1/150なつかしのジオラマシリーズ駅舎J。
さらに展示を眺めていくと、既発売キット1/150なつかしのジオラマシリーズ「駅舎H」と、1/150なつかしのジオラマシリーズ「駅舎B」も見つけたので、その辺も含めて、駅舎のキットをまずはメインにお見せしていこう。

■駅舎J
1/150スケールなつかしのジオラマシリーズ「駅舎J」のプロトタイプは、あくまで見掛けからの筆者のイメージになる(以後同様)が、ローカル線もしくは地方私鉄の棒線駅または2線のみの交換駅の規模の駅の駅舎をモチーフにしているモノと思われる。

駅舎Jのプラットホーム側。
写真内のバス停とベンチは付属品とのこと。
その部分が、ピンボケになっててスミマセン(汗)。

駅舎Jの道路or駅前広場側。
駅舎Jのプラットホーム側の、改札口(ラッチ)が見えるアングルで眺めたトコロ。
サイズ:W113×D65×H35mm
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■駅舎H
1/150なつかしのジオラマシリーズ「駅舎H」は、ローカル線もしくは地方私鉄の2線以上の交換駅の規模の駅の駅舎をモチーフにしているモノと思われる。

駅舎Hの駅前広場方から眺めた斜め左側。
展示では、駅舎の周囲に様々なアクセサリーが並べられているが、当キットの付属品は駅脇のベンチ×1ケと自販機×1ケのみになる。

駅舎Hの駅前広場方から眺めた正面。
駅舎Hの駅前広場方から眺めた斜め右側。しつこく記すが、キット付属品は駅前の赤い自販機×1ケ&駅舎にくっついているベンチ×1ケのみ。
サイズW97×D50×H32mm
JAN4580236846161

■駅舎B
実は駅舎Bは、駅舎Hを展示していた1/150なつかしのジオラマシリーズと同じスペースに陳列されていた。その上段の左から3番めが「駅舎B」で、モチーフは地方の町村の中心駅または路線分岐駅クラスの駅舎をイメージしている感じだろうか。
下段左から2番めは上で紹介の「駅舎H」。
他も含めた詳細は写真のキャプションにて。

スケール1/150なつかしのジオラマシリーズ。それそれれの製品名は(すべてスケール1/150)、手前の段の左から、カフェB、駅舎H、たばこ屋、ラーメン屋、中華料理屋、教会、カフェ、ベーカリー、本屋、レストランA。その隣の小さな神社&露店セットは後ほど改めて…。奥の段の左から、銭湯、民家B、遊具A&自転車Bなど、駅舎H、うどん屋、商店G、そば屋、商店E、バス停A、農家。他、電話ボックスA、郵便ポストA、自動販売機A&自動販売機B&自動販売機C、街灯Aなど別キット。
展示では、駅舎の周囲に共に様々なアクセサリーが並べられているが、当キットの付属品はバス停×1ケのみ。
駅舎B
サイズW100×D64×H40mm
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■上写真右の露店セットはまたいずれ…
1/150スケールなつかしのジオラマシリーズ上写真右の「小さな神社」「露店セットA」「露店セットB」の展示写真は近距離撮影による被写界深度の関係から2023年の撮影で失敗、同様の理由から2024年も失敗・・・(謝)。

スケール1/150なつかしのジオラマシリーズ。奥が小さな神社。手前左が露店セットA、手前右が露店セットB。
2025年5月には頑張ります(汗)。

その他の展示物

SanKeiみにちゅあーとキットの中には、他にも鉄道模型のジオラマに活用できそうなストラクチャーが多数ある。その中から、筆者が独断で選んだペーパークラフトを紹介していこう。

■情景シリーズ スケール1/80・1/87
HOスケール1/87・HOゲージ16番スケール1/80のラインナップも充実している。ところで、シリーズのタイトル的にはスケール1/87とスケール1/80兼用のように見えるが、さにあらず。しっかりと各スケールに忠実に大きさを分けて作られている。

情景シリーズ スケール1/80・1/87。スケールは兼用ではなく、サイズがそれぞれの大きさになっている。
上写真左から、スケール1/80ビル-2、スケール1/80街角のお店-8、スケール1/87入母屋造りの町家、スケール1/87街角のお店-2、スケール1/80街角のお店-10、樹木、スケール1/80教会。ちなみにすべてペーパーキットになる。

■スタジオジブリ作品シリーズ
想定スケール1/150、過去に何度か紹介しているので、ココではサラッと眺めていくに留めよう。

「千と千尋の神隠し」不思議の町ジオラマのベースに、別売の建物類を配置した作例見本。手前左の「銭婆の家と海原電鉄」は前回に紹介しているので、併せて見ていただけると有りがたい。
不思議の町ジオラマのベースの奥に、別売の建物類を配置した作例見本。
スタジオジブリ作品シリーズは想定スケール1/150で、なおかつ屋根材あたりはすでにウェザリング済みのパーツになっているのもあったりで、Nゲージのジオラマにスグに使えそうな気もするが、個性があり過ぎて…(以下略)。
筆者個人の要望になるが、この瓦屋根のみをシートで製品化していただけると嬉しいのだけれども…。

■Zゲージ スケール1/220
写真手前の段の右枠がZゲージ スケール1/220になる。

手前右が、みにちゅあーとプチZゲージ スケール1/220。他も含めた詳細は、次の本文にて。
右枠のZゲージ スケール1/220から紹介すると、その左から(すべてスケール1/220)、蔵-2、民家-2、アパート、レストラン-2、食堂。左枠に並べて展示されているのは1/150なつかしのジオラマシリーズで(すべてスケール1/150)、左から、ベーカリー、レストランA、カフェ、たばこ屋、商店F、鋭角ビルB。
奥の段は「みにちゅあーとプチ」シリーズの一部。

■みにちゅあーとmini
Sankei総合カタログによるとみにちゅあーとminiとは「カラフルな小箱。ふたを開けると、そこから小さなジオラマが飛び出しますよ♪」というテーマに則ったノンスケールのシリーズのペーパーキットとのこと。
その中に鉄道絡みの製品を見つけたので、それらを紹介していこう。

左から、小さな教会(フレームからハミ出ててスミマセン)、トラムと自動車、トラムとのりば、クリスマスツリー。
株式会社さんけい
https://www.m-sankei.co.jp

本記事アップ日の1週間後から5日間、静岡ホビーショーが開催されるので、次からの静岡ホビーショー・シリーズはそちらに移る予定なので、乞ご期待(笑)。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。


[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。