大井川鐵道 井川線が2017年3月11日(土)より全線運行再開

[場所]大井川鐵道 井川線 接岨峡温泉-井川
静岡県の大井川鐵道 井川線は、2014年9月2日に閑蔵駅付近で起こった土砂くずれのため、同日より接岨峡温泉-井川 間が不通になり、千頭-接岨峡温泉 間での折り返し運転を行なっていたが、復旧工事が完了し、2017年3月11日(土)の初列車より 千頭-井川 間で平常運転が再開される。実に922日ぶりの全線運行になる。
そして、この井川線全線運行再開に合わせて、3月11日(土)・12日(日)に千頭駅をメイン会場としてイベントも開催される予定だ。

運行が再開される区間には見どころがいっぱいあることは知られているが、それらが再び見られるようになるのも嬉しいことだ。ということで、その一部を以下に紹介しておこう。

尾盛駅。この駅は井川線を使うしか到達方法がない場所に存在しており、秘境駅ランキング上位に常に顔を出す駅でもある。
尾盛駅。この駅は井川線を使うしか到達方法がない場所に存在しており、秘境駅ランキング上位に常に顔を出す駅でもある。
関の沢橋梁。尾盛-閑蔵 間にある関の沢川に架かる橋梁で、河床からの高さは70.8mあり、現役の鉄道橋としては高さ日本一。左右の景色をゆっくり眺められるようにと、井川行のみ徐行運転を行なう。
関の沢橋梁。尾盛-閑蔵 間にある関の沢川に架かる橋梁で、河床からの高さは70.8mあり、現役の鉄道橋としては高さ日本一。左右の景色をゆっくり眺められるようにと、井川行のみ徐行運転を行なう。
井川駅。井川線の終着駅で、海抜686mにあり、静岡県内の普通鉄道の中ではもっとも高い駅になる。
井川駅。井川線の終着駅で、海抜686mにあり、静岡県内の普通鉄道の中ではもっとも高い駅になる。

そして、この井川線全線運行再開に合わせて、3月11日(土)・12日(日)に千頭駅をメイン会場として記念イベント「SLフェスタin千頭」も開催予定。大井川本線ではSL重連運転(3月11日)、EL重連運転(両日)も実施される。
さらに3月18日(土)には井川線の全線復旧開通式典記念イベントも開催される。当日は9時30分から千頭駅での出発セレモニー、10時19分に千頭駅から井川行記念列車出発など内容は盛り沢山。この2週間の週末は、大井川鐵道からは目が離せなさそうだ。

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。