不定期シリーズ…鉄道ストラクチャー・ガイド
国鉄タイプ幹線駅×地方私鉄駅の接続スタイルの一例を眺める
[場所]JR奥羽本線 大鰐温泉駅・弘南鉄道 大鰐線 大鰐駅
「不定期シリーズ…鉄道ストラクチャー・ガイド」スタートの発端は前篇に記しているのでココでは割愛させていただく。さてその前回、青森県・大鰐温泉駅~大鰐駅乗り換え施設拝見…前篇:跨線橋の部の続篇がこの度の「後篇:大鰐駅本屋の部」になる。
なお、JR奥羽本線 大鰐温泉駅と弘南鉄道 大鰐線大鰐駅は、名称こそ異なるが同じ地点にあるこの地域の中心駅なことをコチラでも改めて申し添えておく。
JR奥羽本線3番線ホームから北東向きに眺めた弘南鉄道大鰐線 大鰐駅事務室周り。ちなみにタイトルは同じくJR奥羽本線3番線ホームから眺めた弘南鉄道大鰐線側の跨線橋。青森県の弘南鉄道は、同社が運行している大鰐線(中央弘前-大鰐)を2028年3月末を以って休止することで、弘前圏域8市町村が2024年11月27日に合意した…との二ユースが同日にアナウンスされたので、本記事アップから約2年後の運行休止の件をご存知の方は多いと思う。そんな流れもあって、このタイミングにて弘南鉄道大鰐線大鰐駅をストラクチャー目線で撮影済であった写真を使用して「前篇:跨線橋の部」と「後篇:大鰐線駅本屋の部」の2回に分けて紹介する運びとなった、その続篇になる。
跨線橋内部で、JR線側から弘南鉄道方を眺めたトコロ。この先へいよいよ進むこととする。上写真の跨線橋を渡り、階段を降りた先の直に大鰐線 大鰐駅プラツとホームと出札口のある駅舎が建っているのだけれども、後篇では、そこから一旦ラッチから出て西側に30mほど先の、北口に建つ駅本屋から眺めていこう。
大鰐線大鰐駅本屋&駅事務室周り
■大鰐線大鰐駅北口駅本屋
大鰐線大鰐駅本屋は羽州街道から南に50mほど入った位置に…、国道7号からなら南に約200mほどの場所に建っている。
大鰐駅北口駅本屋の北東側からの全体像。左の壁面を眺めると、三角の痕跡があったりで、この左側にさらに別の建物が存在していたモノと想像できるこの建物を本記事において「駅本屋」と呼んでいるが、駅機能的には2枚上の写真の出札口のある駅舎の方に駅事務室やラッチがあるので、そちらが現在は駅本屋なのだろうけれど、かつての駅機能の配置的に眺めると、かつてはこの建物が本来の駅舎だったんだろうな?…っとの憶測と、駅事務室側とを区分する記事の流れから、コチラを「駅本屋」と呼ばせていただいていることにご理解を賜れば幸いだ。
大鰐駅北口駅本屋の北側からの眺め。左が駐輪場、右が駐車場になっている。左の壁面に開口がある点も覚えておいていただきたい。正面(北側)からの写真を見ると解るように、現在は駐車場と駐輪場として使用されている。
それでは、この建物をグルリと反時計回りに眺めていこう。
大鰐駅北口駅本屋の北西側からの全体像。
駅舎と線路の間を流れる用水路に枕木を組んだ橋が架かっている。電車は7000形デハ7040。その先の建物は待合室で、後半にて少し触れるので、この姿も覚えておいていただきたい。
大鰐駅北口駅本屋の南西側からの全体像。
用水路の枕木を組んだ橋をサイドから見たトコロ。
大鰐駅北口駅本屋を南西側のプラットホーム上から眺めたトコロ。電車は7000形デハ7040-デハ7039。建物の容姿から推測すると、アルミサッシに交換されていたりと、2階は何がしかの現役として使用されているのだろうと思われる。
■駅本屋~駅事務室のルート
駅本屋には東側に開口があって、ココから出札口やラッチがある駅事務室へと通路で繋がっている。
大鰐駅北口駅本屋の東側壁面の開口。この先に通路へと続く階段が見える。では、上写真の開口を抜けて、出札口やラッチまでのルートを辿っていこう。
上写真の階段を別角度から眺めたトコロ。電車は7000形デハ7039-デハ7040。
上写真の階段を昇り、5mほど進んだ地点から振り返って西向きに見た大鰐駅北口駅本屋。
さらに20mほど進んだ地点から振り返って西向きに見た5番線の隣の側線の車止め。
5番線の車止め辺りからの西向きの眺め。車止めの関係で通路がくねっているのが解る。
5番線の車止めは、通路とプラットホームに挟まれているスタイル。赤い屋根の建物が出札口やラッチがある駅事務室。上写真の赤い屋根の建物が出札口やラッチがある駅事務室になる。ということで、駅本屋の開口部から約30mほどでラッチへと辿り着くことができる。
■駅事務室~プラットホーム
ここからの紹介は、南口から来た場合の前篇の続きとして見ることもできる。
4番線・5番線ホームからの東向きの眺め。左が出札口やラッチがある駅事務室。中央に跨線橋の階段、右に4番線の車止めが見える。まずは、駅事務室周りを眺めてみよう。
上写真の地点からの反対向き(西側)の眺め。通路の曲がり具合が解る。
せっかくなので、JR線3番線ホームから眺めた、弘南鉄道大鰐線の出札口やラッチがある駅事務室の写真も、撮影位置的流れからは逸れるが、載せておこう。
跨線橋の階段を降りた辺りからの西向き、大鰐線プラットホームの眺め。左が4番線で、電車は7000形デハ7033-デハ7034ふらいんぐうぉっちラッピング。中が5番線で、電車は7000形デハ7039-デハ7040。右が出札口やラッチがある駅事務室。出札口があるのでコチラのラッチは有人改札になっている。当たり前と言えば当たり前だが…。
次は、プラットホームを眺めていこう。
左が5番線、右が4番線。ホーム上屋は柱も含めて木造。
左が5番線、右が4番線。プラットホームのかなり西寄りに待合室が建っている。電車は7000形で、左デハ7040、右デハ7034。上写真の待合室は北面(左側)と東面(反対側)を撮っていないけれども(謝)、北面は16枚上の写真にて見ていただけるし、東面はコチラ西面とホボ同じ構造になっている。だが、東面のスタイルが気になった方は、前篇下から3枚目の写真にチラリと写っているので、そちらを見ていただきたくお願いいたします。
そして、5番線のプラットホーム延伸部分。
右の線路の片開き分岐器から直線側が5番線、曲線側が側線。そして5番線線路の左にあるアファルトの部分が5番線ホーム延伸箇所。さらに、中央弘前駅行の電車からの後方展望にて眺めた大鰐駅&大鰐温泉駅の鉄道情景にてこの項を〆よう。
大鰐線電車の後方展望により眺めた、大鰐駅発車直後の光景。左が4番線。その右は保線車輌の庫へと続く線路。
大鰐線電車の後方展望により眺めた、大鰐駅を発車してプラットホームを離れてからスグに見た同駅の東側全景。それでは、ひとまず津軽大沢駅を目指すこととする。
再掲…津軽大沢駅車輌検修所内の電車廃車車体利用の倉庫
大鰐駅および同駅界隈の施設ではないが、中央弘前方6駅めの津軽大沢駅に隣接する車輌検修所内にて6000系6005の廃車体を利用した倉庫があってストラクチャー的に面白い施設でもあるので、その写真もココで紹介しておこう。
ちなみに2025年5月15日アップ林檎畑の中にある電化地方私鉄の単線棒線無人中間駅を眺めるの記事内に載せた写真の再掲であることを申し添えておく。
6000系6005は廃車後に屋根を載せ、倉庫になってとりあえずは第二の生涯を歩んでいる。左が大鰐方、右が中央弘前方。最近は周囲が草むしていてココまで全体は眺められないらしい。弘南鉄道6000系とは、元・東急6000系電車で、1988年~1989年の2回に分けて弘南鉄道大鰐線へやってきた車輌になる。
6000系6005は、倉庫になったため切妻側も見られるので、その写真も載せておこう。
倉庫として使用されているため、連結側妻面が見られるのも有りがたい。左が大鰐方、右が中央弘前方。なお、弘南鉄道には、別系統の 弘南線 平賀駅に6000系の中間車6105が倉庫になって残っているらしいが、筆者未確認のため、曖昧な表現のまま、記事を〆させていただく。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。