東京都内ガード下の低さ選手権

鉄道が主役の旅スタイルを応援する見どころ案内

[場所]各項に記載
JR京浜東北線北行・山手線(各通称・以下同)田町-品川 間の線路3本が2019年11月16日(土)の線路切換工事(←JR東日本からのお知らせはここをクリック)により新線に切り替わる。それにより、当区間にある「クルマが通れるガード」としては東京で一番低いと有名な「高輪橋架道橋」(通称ちょうちん殺しガード)のうち上記3本の線路を電車が走る光景も当然に見納めになる。

高輪橋架道橋に「ちょうちん殺しガード」の通称が付いたのは、個人タクシーの行灯のちょうちんが当たって壊したことがしばしばあったため。この位置からでも、そのイメージは掴めるだろう。
そんなわけで本年初夏に記事にしようと訪ねたのだが、実はガードの低さに注釈を加えたスタイルでの項目別の分類にこだわらなければ、もっと低いガードは他にもあるので、3部門に別けてそれぞれの1位を纏めて発表しようと考えて温存していたところ、タイミングを逸してしまった(汗)。

ガードの地上高は、このような計り方をしている。ところで、筆者はなぜかいつもメジャーを持ち歩いている。鉄道施設好きのサガ(笑)だろうか?。
結局ギリギリこの時期になってしまったが、当初の予定通り3部門でのアップとあいなった。
なお、タイトルと上の写真は3項目の「都下も含めた東京都内で一番低いガード下部門」で登場する。なので記事をラストまで読んでいただけたら幸いだ。

東京で一番低いクルマが通れるガード

[場所]JR山手線 田町-品川
序文にも記している「高輪橋架道橋」のことで、田町駅南南西約800mに位置しており、上記3線路のうち、山手線内回り・外回りの鉄ガーダーが地上高約1.7m弱ある。

高輪橋架道橋の山側の出入り口。左が田町方で右が品川方。235系電車が走っているガードは山手線内回りで、ここに電車がくるのを眺められるのは2019年11月15日(金)基準の終電まで。
やはり山側の出入り口で、235系電車が走っているガードは山手線外回りで、233系電車が走っているガードは京浜東北線北行。ともにここに電車がくるのを眺められるのは2019年11月15日(金)基準の終電まで。
上写真の山手線外回りのガードを反対の海側から眺めたところ。電車は235系。
山側の山手線ガードの地上高は173cm。
ところで、高輪橋架道橋は入り口の標識などに「高さ制限1.5m」と記されているが、まだ20cmも余裕があるじゃないか!? と思われた方がいるのではないだろうか? 実は、本当に低いのはコレより東側のコンクリート(PC?)桁のアンダーパス区間で、筆者が計った位置では地上高1.6mだったが、1.5mの数値はクルマのローリングなどを考えて10cmくらいの余裕を持たせた結果なのだろう。

高輪橋架道橋の海側の出入り口。こちら側が高さ1.5mと噂のアンダーパスになる。
海側出入り口付近の計測で、地上高は約160cm。
線路切替後の、このアンダーパスの行く末が気になってくるが、低い方のコンクリート桁部分は当面は残りそうなので、「クルマが通れる…」1位のタイトルはしばらくは維持できそうだ。

東京都23区内で一番低いガード

[場所]東急池上線 長原-洗足池
2年前くらいから急に有名になった池上線 洗足池駅から東北東に50mほどの位置にあるガード下で、これが「推定1.3m」との噂がある。このような現象はSNS時代の賜物だが、筆者もご相伴にあずかり訪ねてみた。

池上線 洗足池駅の東北東50mにあるガードを北北西方(中原街道側)から眺めたところ。左が五反田、右が蒲田になる。電車は7000系。
上写真反対側の南南東側の眺め。電車は1000系。
ガード下を通るには、このくらい腰をかがめなければならない。
下り線側のガードの計測値は139cm。ちなみに左からの形鋼が桁。
上の写真では、独り訪問のためメジャーを置ける端の方で計っているので高さ1.39mという数値になったが、通路の真ん中なら路面が踏み固められているので、おそらく1.5mくらいの記録になったことだろう。
まぁそれでも検索による皆さんの数値を比べる限りでは、このガードが23区内で…に決定だろう。

都下も含めた東京都内で一番低いガード!?

[場所]西武多摩川線 白糸台-競艇場前
さていよいよ3項目。タイトルに西武線の電車が写っているので、ドコだろうと気になった方が少しはいるのではないだろうか。だが推測しすぎていた方(←いないってか)は、上の[場所]の一行を見て萎えたんじゃなかろうか(汗)。実は、このガードは西武101系赤電復刻カラーを撮ろうと、西武線の飛び地である同区間をほっつき歩いていて見つけた副産物なのだ(笑)。
位置は競艇場駅北東700mほどの場所になり、ガード名は「羽毛田堀開渠橋梁」という。

羽毛田堀開渠橋梁を東側から眺めたところで、左が是政、右が武蔵境。左に田圃があることから、通りの元は開渠だったことが窺える。電車は101系249編成イエロー×ベージュ復刻カラー。
西側からの眺めで、電車は101系261編成伊豆箱根鉄道コラボレーションカラー。
では、ガードの高さを計ってみよう。
なお、計測場所は先例とは異なり、通路の中央で計っているので、かなり真実の数値が出ているのではないだろうか。

ガードの地上高は形鋼部が98.5cmで、木部も含めると97.3cm。
なんと98.5cmという記録が出てしまった。
橋梁名とガードの構造を知ってしまうと、ここが開渠だった場所で、暗渠になった時にアンダークロスのガード化されたことが一目瞭然だろう。
なので、最初からアンダークロスとして敷設されたわけではないので、記録としては正統性に欠けるが、コレが「都内で地上高が一番低いガード」のタイトルホルダーだと認めていてだけたら幸いだ。
まぁ、せっかくなので、このガードの近くで撮った西武101系復刻カラーの写真も載せておこう。

白糸台-競艇場前 間の築堤上を快走する101系247編成レッド×ベージュ復刻カラー。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。