SANZEN HIROBAを訪ねてみた

鉄道旅を一層たのしくする車窓・施設案内シリーズです。
[場所]京阪本線 樟葉駅 東口前
大阪府枚方市の樟葉駅前にあるショッピングセンターのKUZUHA MAUL南館ヒカリノモール1階に、初代3000系テレビカーが「デジタル動態保存」展示されていることは、当サイトの読者ならご存知と思うが、その保存スペースは『SANZEN HIROBA』と名付けられ、この保存車の他にも、京阪電車の運転シュミレータの設置や、さまざまな鉄道グッズの展示があり、京阪電車を見て、知って、体感できるゾーンになっているのだ。

SANZEN HIROBAの展示のシンボルである初代3000系3500形3505テレビカーは、2013年3月31日の同系列ラストランまで生き延びた3505Fの出町柳寄り先頭に連結されていたTc車で、1972年6月に川崎重工にて製造された車輛。1995年に大改修を受け前面デザインを変更、2008年に二代目3000系の投入を前に8000系30番台8531に改番されたが、2012年9月29日に前面の形状を改修前のデザインに変更した際に車番も当時の番号を取り付けた。ちなみに「デジタル動態保存」とは、展示車輛は動かないものの運転操作にあわせて画像や走行音が流れ、実際に線路上を走行しているかのようにリアルな運転や乗車体験を楽しめる仕組みのこと。なお、運転台は以前の3000系時代に使用していた横軸ツーハンドルを復活させている。
SANZEN HIROBAの展示のシンボルである初代3000系3500形3505テレビカーは、2013年3月31日の同系列ラストランまで生き延びた3505Fの出町柳寄り先頭に連結されていたTc車で、1972年6月に川崎重工にて製造された車輛。1995年に大改修を受け前面デザインを変更、2008年に二代目3000系の投入を前に8000系30番台8531に改番されたが、2012年9月29日に前面の形状を改修前のデザインに変更した際に車番も当時の番号を取り付けた。ちなみに「デジタル動態保存」とは、展示車輛は動かないものの運転操作にあわせて画像や走行音が流れ、実際に線路上を走行しているかのようにリアルな運転や乗車体験を楽しめる仕組みのこと。なお、運転台は以前の3000系時代に使用していた横軸ツーハンドルを復活させている。

『SANZEN HIROBA』は2014年3月12日にオープンした空間で、京阪電車のDNAを思う存分体感できる“レイルゾーン”と、ステージや大型ビジョンを活用して各種イベントを開催する“イベントゾーン”とで構成されている。
同社プレスリリースによると、レイルゾーンは『■テレビカーの「デジタル動態保存」や8000系特急用車両の「運転シュミレータ」でリアルな乗車体験や運転体験が可能。京阪電車の世界を存分にお楽しみいただけます。■ジオラマや各種画像、数々の「日本初」を紹介するパネルを通して、沿線の魅力や京阪電車の歴史、創業期からの「進取の気風」のDNAを感じ取っていただきます。■ジオラマ、その他コンテンツに「京阪あるある」「京阪トリビア」を仕込んでいます。』をコンセプトに、テレビカー3505号デジタル動態保存、京阪電車全線全駅の写真、京阪沿線の衛星画像のパネル、京阪電車の歴史を紹介したパネルやサウンド、京阪沿線の魅力を凝縮したHOゲージ鉄道模型のジオラマ、運転シュミレータを設置。イベントゾーンは大型ビジョンや可動式ステージを備えて、多種多様なイベントに対応可能になっている。
なお『SANZEN HIROBA』(さんぜんひろば)の名称は「3000系」および「ヒカリノモール→燦然と輝く」から命名されたとのことだ。

3505の車内を後ろのドア付近から運転台側を眺めたところ。運転室貫通扉の上には液晶テレビが設置されている。
3505の車内を後ろのドア付近から運転台側を眺めたところ。運転室貫通扉の上には液晶テレビが設置されている。
上の同地点からの非運転台側の眺め。内装パネルは富山地方鉄道から譲り受けたもの。妻面壁の右上に“川崎重工”のプレートが付けられいている。
上の同地点からの非運転台側の眺め。内装パネルは富山地方鉄道から譲り受けたもの。妻面壁の右上に“川崎重工”のプレートが付けられいている。
台車はKS132を履く。床下機器の色彩は昔のやや黒めのグレーを復活させているとのことだ。
台車はKS132を履く。床下機器の色彩は昔のやや黒めのグレーを復活させているとのことだ。
3505号車デジタル動態保存運転体験は、扱い方をスタッフの方が親切に教えてくれる。1日6回限定の入れ替え制で、利用料金は1回約20分2,000円。ちなみにこのサイト掲載の一連の写真撮影についてはこのお姉さんの許可は取ってある。予約は下記URLから。 https://sanzen-yoyaku.resv.jp
3505号車デジタル動態保存運転体験は、扱い方をスタッフの方が親切に教えてくれる。1日6回限定の入れ替え制で、利用料金は1回約20分2,000円。ちなみにこのサイト掲載の一連の写真撮影についてはこのお姉さんの許可は取ってある。予約は下記URLから。
https://sanzen-yoyaku.resv.jp
8000系運転シュミレータはモックアップ内に設置してあり実車っぽい。1回約5分300円。
8000系運転シュミレータはモックアップ内に設置してあり実車っぽい。1回約5分300円。
こちらは2600系運転シュミレータ。車体に囲まれてはいないが、縦軸ツーハンドル車を運転したい方にお勧め。やはり1回約5分で300円。ということで、SANZEN HIROBAには横軸ツーハンドル、ワンハンドル、そしてこの縦軸ツーハンドルと、3種類の運転台が揃っている。
こちらは2600系運転シュミレータ。車体に囲まれてはいないが、縦軸ツーハンドル車を運転したい方にお勧め。やはり1回約5分で300円。ということで、SANZEN HIROBAには横軸ツーハンドル、ワンハンドル、そしてこの縦軸ツーハンドルと、3種類の運転台が揃っている。
展示ケースの中は定期的に入れ替えているらしい。この日は歴代特急が前部に掲げたことがある副標識が飾られていた。
展示ケースの中は定期的に入れ替えているらしい。この日は歴代特急が前部に掲げたことがある副標識が飾られていた。
これがHOゲージ鉄道模型のジオラマ。1列車1回約3分を200円で運転できる。ちなみに利用料金はすべて2016年3月時点の金額。
これがHOゲージ鉄道模型のジオラマ。1列車1回約3分を200円で運転できる。ちなみに利用料金はすべて2016年3月時点の金額。

イベントゾーンに置かれた長椅子は京阪一般車へ2008年以後から採用されたカラーリングになっていたりして、ファニチャーにもコダワリを感じる。
イベントゾーンに置かれた長椅子は京阪一般車へ2008年以後から採用されたカラーリングになっていたりして、ファニチャーにもコダワリを感じる。

実のところ、筆者はこの日は大阪に泊まっていて、予定では宇治や西の京へおもむき、古刹めぐりをする予定だったが、天気予報が当日朝に雨へと変わったため、急遽行き先を変更して「雨でも楽しめる場所」として真っ先に選んだのがココだった。
お陰さまで濡れ鼠にもならず、楽しいひと時を過すことができた。
このようなスポットがあると、旅先での想定外の雨にも対処ができてありがたい。

営業時間
10時~21時 原則年中無休 ※南館ヒカリノモール物販店舗と同じ
入場料
無料 ※運転シュミレータやジオラマ運転などには別途料金が必要

詳細はこちらまで。
http://kuzuha-mall.com/shopguide/detail.php?id=261

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。

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