「ふれあい鉄道フェスタ」タグアーカイブ

スタンプ物語48・尾久駅

レイルファンの聖地

足を延ばせば荒川遊園地も

東北本線の日暮里~赤羽間にはで昭和4年(1929)に開業した尾久支線と呼ばれる別ルートがあり、この区間に唯一存在するのが尾久駅です。実際には東北本線と高崎線の列車はすべてこの支線を経由しますので、実質上は本線ともいえるのですが、西には広大な車両基地があり、京浜東北線に比べて利用客が少なく、閑散とした雰囲気があります。

スタンプは「車両基地のある駅」ということで、現在は右のスタンプのようにカシオペア・北斗星・高崎線と宇都宮線の車両が描かれています。しかし、このスタンプ、初代のものは左のようにカシオペア・ゆとり・夢空間が描かれていました。平成20年(2008)3月をもってジョイフルトレインのお座敷客車ゆとりと寝台特急北斗星の臨時列車に使われた24系客車夢空間が営業を終了したため、スタンプのデザインが更新されたのです。

この車両基地である尾久車両センターには、お召し列車として使われるE655系(写真左)や多くの客車・貨車が配置されています。休日になれば全国から根強い撮り鉄がやってきます。ふだんは柵ごしでしか写真は撮れませんが、毎年11月に行われる、ふれあい鉄道フェスタでは構内の一部が開放され、たくさんの車両が撮影できるので、大盛況となります。2012年のフェスタはすでに終わってしまいましたが、ぜひ来年をお忘れなく。

また、駅名の所在は北区昭和町(当時は北豊島郡滝野川町)で、駅名の尾久町(現・荒川区尾久)にはないのですが、これは当時、尾久が温泉地を遊興の地として知られていたからです。昭和11年(1936)5月18日に起きたあの阿部定事件は、この温泉街の待合旅館『満佐喜』で起こりました。料理屋(旅館)・芸妓屋・待合のいわゆる尾久三業地で栄えた遊興地も昭和30年代の高度成長期に工場の地下水くみ上げによって枯渇し、尾久三業地は次第に廃れていき、現在は面影を残すものはありません。
それでも北に目を転じれば、都電荒川線が元気に走り、荒川車庫に併設した都電おもいで広場(写真左)や大正11年(1922)に開園したあらかわ遊園(写真右)などに懐かしさをしのぶことができます。
東北本線が終わりましたので、今度は西に転じて東海道本線の品川以西へ向かいます。
次回の停車駅は大井町駅です。

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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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