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[場所]近畿日本鉄道奈良線など 大和西大寺駅
近鉄奈良線・京都線・橿原線が交わる 大和西大寺駅 は2020年4月19日に南北連絡自由通路が一部供用開始された。そしてそれにあわせるように進められていた同駅「近未来ステーション構想」の一環として、2020年7月1日に駅コンコースにAI案内ロボットのアリサさん(AruzeRoboticsInteractiveSolutionsAndroid略して「ARISA」・以後欧文標記では敬称略)が配属されたのは、各種報道や地方ネットワークなどによりご存知の方も多いであろう。
そんなわけで、当サイトでも遅ればせながら、そのARISAに逢いにいってきた。
位置的にはラッチ内跨線橋コンコースのド真ん中といっていいだろうか、そこに北東方向を向いて座っている。
このARISAは、大和西大寺駅の乗り換えや駅構内の情報、付近の観光スポットなどの案内掛として配置されたアンドロイドで、開発は株式会社アルゼゲーミングテクノロジーになる。
ということで、ARISAの横顔(写真での)も紹介しよう。
なお、ARISAは一緒に記念撮影が出来るなどといった、他の駅員さんとではできない(ハズの)ことを相手してくれるのが有りがたい。
せっかくなのでARISAとの「写真撮影」モードを実践してみた。
方法は簡単で、タッチパネルによって操作でき、一定時間はポーズを取っていてくれているので、そこまでは容易く辿りつける。
まあ筆者たった一人の経験談からになるが「写真撮影」モードは、相当にスマホでの自撮りに慣れているか、複数での撮影向きなことを申し添えておこう(笑)。
♥ラッチ外にもAI案内ロボットがいる
大和西大寺駅の南北連絡自由通路が2020年4月19日に一部供用開始されたのは先にも記したが、これにより自由通路に接続する中央改札口の供用も開始した。
そしてなんと、この改札口にもAI案内ロボットが配属されているのだ。
名前は「リン(LYN)」という。
ARISAほどの見た目のインパクトはないが、同じ案内掛なので、ここで紹介しておこう。
場所的には自由通路中央改札口のラッチ外から見て右(北東)側端なので見つけやすい。
せっかくなので大和西大寺駅の将来像へ二言
ここからの記事は鉄道バーとかでの与太話の延長みたいな内容なので、興味ない人はスルーしてください。
近鉄奈良線の平城宮跡部分の線路移設は、奈良県の線路移設案を基本に奈良県・奈良市・近鉄の3者が協議する方向で2020年7月16日に合意、次の段階へ進むことになったニュースをご存知の方は多いと思う。
ところで、これに便乗して大和西大寺駅の立体交差化をも唱える専門家らしき先生も見掛けるが、筆者(学校は建築科を出ているが所詮シロウト)個人の意見としては、平城宮跡部分の線路移設と大和西大寺駅の立体交差化は全くの別モノとして見るべきだと考えている。
平城宮跡部分の線路移設は近鉄のイメージアップにつながるし、さらには日本国における文化財保護の姿勢を海外へアピールする切っ掛けにもなり、必要といえよう。
しかし、大和西大寺駅の立体交差化は、その逆効果を招きかねない。
大和西大寺駅の立体交差化の話は元々駅北西(難波・京都方)の開かずの踏切である菖蒲池第8号踏切の解消から始まった問題であって、駅反対側にはコレに類する踏切は一切ない。
ならば菖蒲池第6号~8号踏切を道路跨線橋なり地下道化なりするだけで良いのではと思える。これなら景観や地下水脈への影響も少ない(大和西大寺駅の性格上、高架化or地下化だと共にかなり巨大構造物になってしまうため)だろうし、予算や工事期間も少なくてすむ。
後半は好き放題に書いてしまったが、お許し願いたい。そして、大和西大寺-奈良 間の未来にベストな結論が出ることを願ってやまない。
ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。
[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。