「名所・旧跡」タグアーカイブ

スタンプ物語43・西荻窪駅

善福寺池はちょっと遠いけど

四季折々の自然がいっぱい!

第30回から始まった中央本線沿線の旅も東京支社印での紹介は今回が最後になってしまいました。
スタンプは「善福寺公園と荻」。駅から関東バスで約5分、善福寺下車徒歩5分になりますが、駅から徒歩20分程度ですので善福寺川沿いを歩いて散策するのも一興かもしれません。
善福寺池は上池と下池の2つの池からなり、善福寺川の水源になっているほか、杉並浄水所の水源にもなっています。都立公園として整備されたのは昭和36年(1961)ですが、古来より湧水池として知られていました。周辺には武蔵野の雑木林が残り、春はサクラ、秋は荻の名所として知られています。ただ、上池と下池ではかなり趣が違い、上池はボート場(土・日曜、祝日のみ営業)があって遊ぶことができますが、下池は湿生植物の保護がされており、荻の見られるのは下池になります。

園内の上池にある市杵島神社には源頼朝が奥州征伐の際に飲水を求めて井戸を掘ったが、水の出が遅く弁財天に祈ってようやく水が出たことから「遅野井」(写真左)と呼ばれ、かつての地名にもなっていました。
近くには源頼朝が奥州征伐で戦勝祈願した井草八幡宮(写真右)もあり、境内には文華殿(宝物館)、民族資料館もありますが、文華殿は例祭日の9月30日~10月1日のみ、民族資料館は公開が4~7月、9~12月の第1日曜日、8月の第4日曜(入館200円、10~15時)と限定(10月は別棟で企画展を開催し無料)されていますので、見学したい方は公式サイトでご確認ください。

また西荻窪駅から関東バスで約7分、荻窪警察署前で下車(駅から徒歩なら20分程度)すると、平成17年(2005)3月にオープンした杉並アニメーションミュージアムと荻窪八幡神社があります。杉並アニメーションミュージアムは杉並会館3F部分にあり、藤子不二夫作品に登場する小池さんのモデルとなった鈴木伸一氏が館長をつとめ、アニメ全般の歴史や制作過程などを紹介しています。入館無料。10~18時。月曜(祝日の場合は翌日)休。スタンプもあり、シアターやライブラリーもありますので、1日ゆっくり楽しむことができます。

隣接する荻窪八幡神社(写真左)は旧上荻窪村の鎮守で、前九年の役(1051~62)の際、源頼義が戦勝祈願したと伝わり、江戸城を築いた太田道灌も石神井城主・豊島泰経を攻める際に祈願し、その際に植えた樹齢500年の道灌榎(写真右)が御神木として祀られています。
中央本線は終わりましたので、続いては北に目を向け、東北本線へと進みます。ただし田端まではすでに紹介していますので、次回の駅は上中里駅になります。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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スタンプ物語42・荻窪駅

音楽評論家・大田黒元雄の自邸は

四季折々の花が咲く区民憩いの場

スタンプは駅南口から徒歩7分の大田黒公園です。この公園は音楽評論のパイオニアといえる大田黒元雄(1897~1979)の自邸を整備したもので、師の遺志に基づき、遺族から杉並区に寄贈されたものです。

園内には回遊式日本庭園や茶室、昭和8年(1933)建立のレンガ造洋館を改装した記念館などがあり、四季を通じて自然と親しむことができます。開園は9~17時で入園無料。年末年始を除き無休。紅葉などの季節には夜間の時間帯も開放される期間があり、ライトアップの庭園を楽しむこともできます。

続いて北口にも目を転じてみましょう。北口から徒歩10分のところには天沼弁天池公園(写真左)があり、写真右の杉並区立郷土博物館分館(入館無料/9~17時/月曜〈祝日の場合は翌日〉、第3木曜〈祝日の場合は翌日〉休)もあります。また西口改札の北口から徒歩5分のところには、和銅元年(708)創建で、荻窪の地名の由来となった「荻寺」と呼ばれる古刹・光明院があります。
次回の停車駅は西荻窪駅です。


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スタンプ物語41・阿佐ヶ谷駅

七夕といえば阿佐ヶ谷

ケヤキの大木が歴史を語る

スタンプは「七夕とケヤキ並木」。阿佐ヶ谷七夕まつりは、7月7日の月遅れである陽暦8月7日を中日として例年8月5~9日の5日間行われます。昭和29年(1954)、阿佐ヶ谷商店街組合によって行われたのが始まりで、昭和37年(1962)にはアーケードが完成。駅南口のアーケード商店街の阿佐ヶ谷パールセンターが会場になります。期間中は巨大なくす玉飾りが設置され、吹き流しや提灯に加え、各商店の手作りによる人気キャラクターの大きな張りぼてが人気です。本年度はもう終わってしまったので、2013年に期待しましょう。

ケヤキ並木(写真左)は、阿佐ヶ谷駅東側を南北に貫く都道427号で見られます。通称は中杉通りと呼ばれていますが、青梅街道から分岐する杉並区役所から早稲田通りと交差する阿佐ヶ谷北六丁目まで並木道として整備され、木陰が通行者を和ませています。
北口からこのケヤキ並木を一本東に入ると「欅屋敷」と呼ばれるケヤキの大木に囲まれた屋敷があります。ここは旧阿佐ヶ谷村の名主をつとめた相沢家の屋敷森で樹齢400年というケヤキは都の史跡に指定されており、土地の歴史を見守っています。隣接して阿佐ヶ谷村の鎮守であった阿佐谷神明宮(写真右)もあります。主祭神は天照大御神で、日本武尊が東征の帰途、阿佐谷で休息し、のちに武功を慕った村人が一社を建てたのは始まりといわれます。古くから信仰を集め、9月15・16日の例大祭には能楽殿で阿佐ヶ谷囃子が奉納され、江戸末期からの伝統があり、区登録無形民俗文化財となっています。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。
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スタンプ物語36・千駄ヶ谷駅

広大な新宿御苑は都心のオアシス

国立競技場や神宮球場へも近い

スタンプは徒歩5分の新宿御苑(千駄ヶ谷口)。 江戸時代は内藤家の江戸屋敷があった場所で、明治5年(1872)に農業振興のため内藤新宿試験場となり、明治39年(1906)に現在の名に改められます。もっともこの頃は宮内庁が管理しており、一般には開放されていませんでした。国民公園となるのは戦後の昭和24年(1949)からです。
新宿御苑は広さ58.3ha、周囲3.5kmという広大な庭園で、東京地下鉄丸の内線新宿御苑駅のほうにも新宿口・大木戸口があります。スタンプに描かれている建物は、昭和天皇の御成婚を記念して昭和3年(1928)に竣工した旧御涼亭で、当時日本領だった台湾の方々から寄贈されたそうです。そのため中国南方の建築様式ですが、近年は建物老朽化のため、内部見学ができません。他にも皇族関係者が休みをとった明治29年(1896)竣工の旧洋館御休所があり、立替のため平成19年(2007)5月から閉館となっている温室も平成24年(2012)秋にはリニューアルオープンを予定しています。

千駄ヶ谷には長い間、改札内に旧国鉄のわたしの旅スタンプ台があり、わたしの旅スタンプに類似したスタンプ(現在はなし)がありました。磨耗の激しい状態の印影しかないので恐縮ですが、国鉄時代のわたしの旅スタンプに類似した「国立競技場と御苑の駅」で、国立競技場が描かれています。この国立競技場内には秩父宮記念スポーツ博物館も併設されており、オリンピックやスポーツの歴史が紹介されています。
また、徒歩6分のところに将棋会館があることからホームには将棋の水飲み場があり、その裏側には将棋盤の桝目が彫られています。さすがにここで将棋を打っている人は見かけませんでしたが。
さて、中央線はこのあと代々木新宿と続きますが、こちらは山手線のところで紹介していますので、駅名をクリックしてご覧ください。
次回の停車駅は大久保駅です。


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※スタンプは紛失・摩滅・取替などの事情により、ない場合もございますのでご了承ください。また、駅員のいない時間帯は押せないこともありますのでご注意ください。

スタンプ物語34・四ツ谷駅

国宝指定の迎賓館はじめ

明治以降の建築物に注目

中央線の快速停車駅・四ツ谷は、JR駅名では大きい「ツ」を用いますが、しばしば小さい「ッ」と混同することもあり、住居表示では「四谷」となります。西は赤坂口、東は麹町口・四ッ谷口とありますが、スタンプは四ッ谷口の改札外にあります。
印影はなんとも欲張りで3つのスポットが描かれています。一つ目の迎賓館は駅から徒歩7分のところにあり、明治42年(1909)に東宮御所として建てられた洋風建築物。外国からの賓客に対し、宿泊その他の接遇を行うために設けられた国の施設です。平成21年(2009)12月には明治以降の文化財としては初めて国宝の指定を受けました。通常は非公開で毎年夏季に抽選による参観も行われています。参観方法についてはこちらをご覧ください。

二つ目の聖イグナチオ教会(左)は駅から徒歩5分。上智大学の構内にあるカトリック・イエズス会の教会です。昭和24年(1949)に創立された大規模な聖堂で、儀式などがあっても一般に開放されているようです。これも詳しくはこちらをご覧ください。
三つ目の四谷見附橋(右)は、四ツ谷駅ホーム中ほどからみえる赤煉瓦の壁と薄緑色の力強い鋼鉄製のアーチが上の橋を支えており、この上が新宿通りになっています。大正2年(1913)に竣工したこの橋は、老朽化と新宿通りの交通量増加に伴い、昭和62年(1987)から架替工事が開始され、平成3年(1991)に新しい橋となりました。古い橋は長池公園(八王子市別所2丁目)の池上に移設されています。幅員はかつての2倍となり、橋の親柱に付いている橋灯などに往時をしのぶことができます。

このほかに四谷見附橋の欄干はじめ、東京市電5000形レプリカ(左)などが展示されている新宿歴史博物館や、幕末の剣客・榊原鍵吉(1830~94)の墓(右)がある西応寺、伊賀の頭領・服部半蔵正成(1542~96)の墓がある西念寺などが近くにあります。
次回の停車駅は信濃町駅です。


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