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[場所]大阪メトロ長堀鶴見緑地線 横堤駅西約600mもしくは鶴見緑地駅南約700m
大阪市高速電気軌道(以後「大阪メトロ」と表記)の電化駆動方式は2本のレールの上を走る地下鉄だけでも3種類あるのはご存知と思う。
このうち、第三軌条粘着方式グループは地平にも検車場があるし、架線集電粘着方式の堺筋線は乗り入れ先の阪急京都線内の地平に検車場があるので、車輛搬入がどこからなされるのかは一目瞭然だろう。ところで、架線集電リニア方式グループの長堀鶴見緑地線と今里筋線は検車場が地平にないのはおろか、線路が地上にでる所もない。
では、架線集電リニア方式の車輛はどこから搬入するのか。気になっている人がいるのではないだろうか。
そんなわけで、この搬入口を紹介しよう。
この検車場と車庫は地下線路でつながっているのは有名な話だが、そうするとこの両線の施設が集まっているところに車輛搬入口があることは、容易に想像することができるだろう。
ということで、検車場の近辺を探索してみた。そして見つけたのが下の写真の坂道だ。
そして上の写真でも解る通り、ここの車輛搬入口は坂道により搬入する構造になっており、以前に紹介した都営地下鉄が竪坑なら、こちらは斜坑とでもいえようか。
それならば、実際にそうなのか、周囲を探訪してみよう。まずは、西(上写真左)側から。

なお、タイトル写真は上々写真と上写真の中間の庭球場西淵から垣間見える鉄道保守用車輛で、この部分の線路は架線が張られていない。

余談になるが、冒頭で記したグループのうち、第三軌条粘着方式グループはかつては御堂筋線・四つ橋線チームと、谷町線・中央線・千日前線チームは線路がつながっていない別チームだったが、2015年1月に本町駅付近に中央線⇔四つ橋線をつなぐ回送線ができたため、両チーム間の回送が容易になった。
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[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。