妙見山ケーブルカー廃止まで1年を切った!!

北辰への始発駅「北極星入口駅」の処遇!?も気になるトコロやね

2024年6月24日をもって妙見の森関連事業も終了予定とのこと

[場所]妙見の森ケーブル 黒川-ケーブル山上など

兵庫県の能勢電鉄が、2024年6月24日(月)(予定)をもって「この度、妙見の森関連事業の営業を終了することになりました…。」のお知らせを発表した。これにより、綱索線(妙見の森ケーブル)黒川-ケーブル山上も2024年6月24日(月)(予定)にて廃止されることになった。

妙見の森ケーブル(鋼索線)黒川駅の駅舎。
黒川駅へ進入する2号車ときめき。
妙見の森ケーブルは、妙見線妙見口駅の北北東1.5kmほどの地点にある標高237mの黒川駅と標高460mのケーブル山上駅を結ぶ高低差223m・営業キロ0.6kmの軌間1,435mmゲージの綱索鉄道で、開業は1925年(大正14年)8月1日になる。その後大戦中になって「不要不急線」に指定され資材を供出したため運行できなくなってしまったが、1960年4月22日に能勢電鉄が黒川-山上間を再開業させた。

ケーブル山上駅の車止め部分。
ケーブル山上駅に停まる1号車ほほえみ。
妙見の森関連事業のうち、営業を終了する事業は上記の妙見の森ケーブルの他、索道線(妙見の森リフト)、妙見の森バーベキューテラスなどが挙げられている。

ケーブル山上駅の駅舎。
ちなみに、能勢電鉄妙見線妙見口駅は大阪府にあるが、妙見の森ケーブルが敷設されているのは兵庫県で、さらにその先の妙見の森リフト(特殊索道)が架かっているのも兵庫県だが、ご本尊が祀られている霊場無漏山眞如寺能勢妙見山は大阪府に建立されている…という、府県境好きにとっては面白い場所でもある。
ご本尊は妙見菩薩で、北極星信仰の聖地にもなっている。

妙見の森一帯の案内板。上が北。
なお、鋼索線の廃止予定日は2024年6月24日(月)と、まだ1年近くあると一瞬思うが、妙見の森ケーブルなどは冬期間運休(※例年年始は運行)するので実質的には8ヶ月しかない。また最近は、水曜日・木曜日(※祝日や桜の見頃には営業)も定休日となるので注意が必要だ。

妙見の森バーベキューテラスHP
https://noseden.hankyu.co.jp/bbqterrace/

ところで、筆者は妙見の森ケーブルを訪ねる際に平日に行ってしまったため、黒川へは能勢電鉄妙見線妙見口駅からのバスがほとんど無く、結局行き帰りとも道路を歩いて往復してしまった。ということで、平日に訪れる際には注意or覚悟が必要だ。

どぉなる北極星入口駅!?

さて、妙見山のご本尊は妙見菩薩ということで、この地は北極星信仰の聖地になる。だからなのか、妙見の森ふれあい広場の南側には「北極星入口駅」が設置され、北辰へ向かって鉄道線路が敷設されている。

北極星入口駅。左の0kmポストの脇のプレート部の下に「妙見の森タイムカプセル」が埋められているらしい(謎)。
そして、この北極星入口駅の前には「能勢電鉄開業100年記念」のタイムカプセルがあるとのこと。開封日は2023年8月26日(土)予定となっているが、その時には何か行事でもやるのだろうか。
そして妙見の森ケーブル廃止後の、この駅の処遇も気になるトコロではある。

※2023年8月23日筆者追記:タイムカプセル開封日時は2023年9月16日(土)10時〜11時(荒天中止)になった模様です。詳細は下記にて。
https://noseden.hankyu.co.jp//upload_file/noseden/news/newsrelease20230731.pdf

ここに掲載の内容はアップ日時点の情報になります。その後に状況の変化や、変更があった場合にはご容赦ください。

※2023年9月23日筆者追記:能勢電鉄株式会社より2023年9月22日に「妙見の森関連事業および索道線(ケーブル)の廃止日を2023年12月4日(営業最終日12月3日)に繰り上げる旨の廃止届を近畿運輸局長宛に提出いたしました。」の発表がありました。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン
1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。